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今日になって、ようやく平成25年の東京大学後期日程・総合科目IIの問題が公開されました。さっそく問題を見てみたのですが・・・やはり相変わらず非常に面白い問題ですね!
さてこの問題。今回も社会的なテーマに数学的アプローチをしていくことが出題されていました。その一つに出てきたのが「ジニ係数」と呼ばれるもの。これは経済学などを勉強されている方ならば、知られている数・・・なんですかね。
ご存知無い方に向けて、本当に簡単に説明すると、ある国や自治体における「所得の格差」を表した数と言えます。全ての人が全く同じ所得を得ている場合には、このジニ係数は0となり、極端に所得格差が存在した場合には、この係数が1に近づく・・・というものなのです。
問題としてはこのジニ係数を定義し、「全体の総所得が一定のまま、所得を再配分したときに、ジニ係数がどのように変化するのか」というものを計算させるものになっています。
はい・・・正直言って、数学的な内容は把握できるので、問題の中身を扱うことは私にでも可能ではあります。しかし今まで「所得の格差」というものを数学的にアプローチしていない身としては、この理論的な背景はほとんど理解出来ませんでした(笑)
一応簡単には調べてみたのですが、とてもすぐに理解できるものではありません。おそらく丁寧にやればある程度理解はできると思いますが・・・調べていくとどんどん深みに嵌っていきそうなので、早々に断念してしまいました。
さて何が言いたいのかというと、大学受験向けの参考書や問題集にて、このようなテーマの数学的背景を解説しているものなど、まず無いと思います。しかし、本来の数学というものは、このように様々な学問に応用されるべきものだと思っています。
だとすると、この問題が解けるかどうか・・・というよりも、この問題を通じて「数学がどのように使われているのか」という、根本的な疑問を解決することに 役立つと感じるのです。そこでこのような問題に特化した対策をすることは非常に効率が悪いと感じますが、しかし受験数学にこだわらず、広い視点で数学を眺 めるにはよくできた問題では無いかと感じました。
ちなみにジニ係数というものは、一般の方でも馴染みがある方は少ないかもしれません。しかし他の問題には、「T字形の通路で長方形の机を運ぶ時、その交差点で向きを変えられる条件」という、極めて身近なテーマも扱われています。
そこで「数学には興味あるが、受験数学にはあまり興味が無い」という人は、かなり時間がかかる問題かと思いますが、ぜひチャレンジしてみて欲しいと思います。受験数学では感じられない「そういうことか!」というものに触れることができるかも知れませんからね!
・・・とは言え、やはり勉強をしたことが無い専門分野を知ろうと思っても、なかなか難しいものですね(笑)
公式HP → 福岡県の公立高校入試について、今日は数学です。