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TOP > わたなべ学習塾 日記 > 受験生との雑談の中から
先日、受験生との授業の合間、理科に関するお話になりました。
話の発端は、植物がどうやって水を吸い上げているのか・・・ということでした。
そこから話はいろいろと進み、大気圧のお話になったのです。
その受験生は文系の生徒。
なので「気圧」とか「圧力」という言葉だけで、理解の扉を閉じてしまいます(笑)
そこでまず、
「すごく長いストローがあったとして、それを使って水を吸い上げるとする。
こうした時、どんなに強い力で吸ってもビルの3階くらいまでしか
水は上がらないんだよ」・・・なんてお話を。
そうしたら生徒が、「だったらどうやって、ビルの高いところに水を
上げるんですか?」・・・と自然な疑問を口にします。
「吸うことができないから、下から持ち上げるしか無いんだよ」
と答えて、簡単な実験をしてみました。
よく使われる実験ですが、コップにある程度水を入れてその口に厚紙を置きます。
水がこぼれないように手を添えながら、そのコップをひっくり返し、
静かに添えている手を離すのです。
コップの縁にピッタリと厚紙が触れていれば、コップをひっくり返しても
厚紙はコップから離れること無く、水はこぼれないのです。
その光景を見た生徒は、それはもうびっくりしていました。
「なぜ水が落ちないんですか!」・・・なんて感じで。
そこで「水が落ちようとしているけど、支えているものが無いでしょ。
だからこれは空気が支えるしか無いんだよね。
空気の力って肌では感じにくいけど、実際は水を支えるくらい
しっかりとした力が働いているんだよ」
なんて、難しい部分を端折って説明しました。
すると生徒から、何気なく
「学校でもこんな理科の授業をやってくれたらいいのに」と。
うちの塾には、学校のように実験器具はほとんどありません。
だからできる実験も、本格的なものは無理なんです。
けれども生徒からしてみたら、学校の実験よりも遥かに
強い印象を与えたのだと思います。
私は何も特別な事はしていないんですよね。
気圧の実験でも、ほんのお遊び程度の内容ですから。
けれども「生徒に問題提起をし、生徒が想像している事を実験で見せてあげる」
・・・こういう基本的な流れがあるから、実験に意味が生まれるのです。
教科書にやり方が書いてあるから、実験するのではないのです。
生徒が疑問に思うから、実験で確かめてみるのです。
もしも生徒が疑問に思うことが無いのに、私が圧力の実験をやってみせても
「ふーん」でおしまいでしょうからね(笑)
塾として授業はとても大切なものです。
しかし授業でやる勉強以外にも、たくさん大切な事があるのです。
私はできる限り、そういうことを大切にしたいので、
授業以外での生徒との雑談の時間を、重要視しているのです。
雑談をしていると、生徒一人ひとりの考え方、得意なこと、好きなこと、
逆に苦手なこと、嫌いなこと・・・など、たくさんのものが見えてきます。
ならば授業でも、「その生徒に合わせた説明」ができるんですね。
これを実行するのは正直、学校では物理的に難しい。
だから私のような小さな塾でやっているのです。
先ほどの「こんな理科の授業を・・・」と言っていた生徒に言いました。
「学校でこんな事をやっていたら、おいちゃんがすることが無くなっちゃうよ(笑)」
センター試験が目の前に迫っている今だからこそ、
こういう緩やかな時間も過ごさせてあげたいと思います。
公式HP → センター対策の図形