わたなべ学習塾 | 日記 | 「頭がいい」と感心させられてしまいます

私は塾の中で、勉強を教えています。
しかし中学生や高校生にとって、勉強が全てであるとは思いません。
その学校でしか経験できない行事の思い出を作ったり、
その学校で知り合った友達を大切にすることが、
勉強以上に大切なことだと思っています。

さて勉強を教えていると、「勉強がよくできるなぁ」という生徒もいれば、
「勉強以上に頭がいいなぁ」と感心させられる生徒もいるのです。

私が思う「頭がいい」という意味は、２つの意味が含まれています。
一つは頭の回転が早いということ。
こちらが授業で説明をしていると、それまで全く分かっていなかったのに、
ある程度の説明が進んだ段階で、全体像を掴んでしまうのです。

これは単純に勉強がよく出来るという意味ではありません。
自分の頭の中で、内容を試行錯誤して、自分なりの納得ができているのです。
それがこちらのお話をしている最中でできるのですから、
本当に「頭がいいなぁ」なんて感じてしまうのです。

学校の授業などで先生の説明を受けて、それで納得する生徒は
たくさんいると思います。
しかしそれは「先生が納得してもらえるように工夫して話しているから」なのです。
この工夫の部分を自分の力でできる・・・これは単純にすごいことですよね。

そしてもう一つは、多角的にものを考えることができるということ。
先ほどの内容にも関連しますが、先生の説明をそのまま聞いているだけなら、
一方向の理解しかできません。
しかし多角的に見ることで、自分なりの納得ができるようになるのです。

一例を挙げましょう。
その生徒に有名角の三角比について授業をしたときのことです。
０°・３０°・４５°・６０°・９０°・１２０°・１３５°・１５０°・１８０°のそれぞれの
角についての三角比の値を質問した時、
どうもその子が自分なりの方法で、何やら考えているのです。

そのように少し考えた後、全ての角の三角比の値を一気に書き上げたのです。
その時に分かりました。この子は「三角比の値の法則」が分かっていると。
実は上の角の三角比について、sin・cosについては、
ある規則性をもって値が並んでいるのです。
私はどうしても三角比が馴染めない生徒に、一つの裏技として
教えている内容だったので、すぐにピンときたのです。

それを誰に教わったわけでもなく、自分で編み出していたのです！

この事を褒めてあげたら「これくらいは・・・きっと誰でも思いつきますよ！」とのこと。
・・・いやいや、自分で発見できたということが大事なんです！

その生徒は、この塾から比較的遠いところから通っています。
そのため受験勉強をするときまで、私が指導を続けられるかどうかは
はっきりと断言はできません。
けれどもこういう力を持っている生徒は、そう頻繁にいるものではないのです。
だからつい「この子にはどういう受験指導をしようかなぁ」なんて、
考えてしまうのですね！

と、今日は「頭がいい」と感じさせられる生徒のお話をしましたが、
もちろん、そんな生徒しか可愛がらないわけではありません。
私はうちに来る生徒は、みんな可愛いと思っていますよ。
ただし生徒一人ひとりは、学力も個性もバラバラ。
だからいろんな生徒と触れ合うことが、私の楽しみの一つなのです。

ということで、また次の授業が楽しみだなぁ（笑）

公式HP　→　約数と倍数について