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今日もインターネットのニュースから。
文科省:高校を2年で卒業し大学受験 制度創設の方針
さてこちらの記事、私は少し違和感を感じてしまいます。
高校に2年間行っただけで大学を受験できる・・・というものですが、
ほとんどの方が「学力は大丈夫なのか?」という心配をされると思います。
正直なところ、高校2年で卒業としても、学力が大幅に低下するということは
考えにくいことだと思います。
それよりもこの問題の影響は、見えないところに出てくるのです。
結論から言うと、おそらく今の政治家・官僚の人たちが想像もつかないところで
ものすごく大きな混乱が生まれると思います。
(もちろん、理解している政治家の人もたくさんいるとは思いますが)
その理由は、学校の役割を規定する「学校教育法」に関すること。
この中に、高等学校を卒業する要件は、
① 高校に3年間以上在籍をしていること。 ※学校教育法 第五十六条
② 在籍期間で合計74単位以上を修得していること。
※学校教育法施行規則 第九十六条
まずはこの2点において、2年間で満たすことは不可能なのです。
そこで法律を変えるか、もしくはかなり大胆な法律の拡大解釈を
しないといけないのです。
では現行の法律で対処するにはどうしたらいいのか。
これは実は簡単なことなのです。
高校在籍の期間でも「高卒認定試験」が受験できるので、
そちらで合格をすればいいだけのことなのです。
記事の中では、今までも「飛び入学」の制度はあったものの、
高校が中退扱いになってしまうため、利用するひとは少なかったとのこと。
しかし完全な中退よりも、高卒認定試験合格の方が数倍マシで
あることは、明らかだと思います。
増してこの記事に書いてあることをそのまま受け取ると、
「高校2年にて”卒業”することができる」とのこと。
これでは3年間勉強を続ける人にとって、不公平感というものが
生まれるのではないでしょうか。
そこで「高校卒業」の重みが人によって変化してしまう。
・・・これは由々しきことだと思います。
さてまとめ。
現行の法律や制度で十分フォローができることを、今の段階で
制度ごと変えるには、スケジュール的に無理が生じると思います。
また文章通りの意味で「人材育成」の意味付けが強いのであれば、
高校3年で学ぶ勉強を否定することにもなりかねません。
以上により、何だか「高卒認定試験を受けたくない」という人にしかメリットが
無いように感じてしまうのです。
私は豊前の片田舎で、細々と学習塾をやっている身です。
そこで今の教育情勢において、何が一番優先されているのか、
あまり分からない立場なのです。
だから今回、このような記事を書かせて頂きました。
個人的には、もっと別の分野を今の政権には進めてもらいたい
・・・なんて、久々に真面目なことを考えた次第なのです。
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